[コラム]ブラック企業は今すぐ辞めろという話

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最近はIT系の記事ばかりでこういうことはあまり書かないのですが、思うことがあって綴っていきます。

私は2020年6月現在、社会人4年目でコロナ禍の中フリーランスになりました。
まだまだ人生経験が少ないペーペーですが、仕事に悩んでいる人に少しでも考えるきっかけになればと思い筆をとります。

新入社員としてIT企業に入社した

わたしは、新社会人の時、とあるIT企業に入社しました。
6人の新社会人のうち、私以外は皆、情報学科の大学を卒業しており、
物理学科卒業の私は、はっきり言ってドベでした。
最初は注意、訂正で済んでいましたが、研修期間を終えて半年を過ぎたあたりで
フロア全体に響き渡るくらいの大声で怒鳴られるようになりました。

ストレスで胃に穴が開くという言葉がありますが、
胃液がゴボゴボ言っているような吐き気を催し、胃腸がグルンとひっくり返るような感覚を覚えました。

また、22時以降に帰ることが常態化しました。

ある時、23時になっても終わりが見えない案件を抱えているとき、
ふと限界を感じ休もうと思いました。といってもオフィスで休めないので、ふらふらと廊下のあまり使われない階段に腰かけました。
そのとき、ぽたっ、、、と意識せず涙が零れ落ちました。

「あ、これ遠くない未来、自殺か過労死する」と思いその次の週に退職を伝えました。

約2年間の間、心を削りながら勤めあげました。
幸運なのか、メンタルが強いのか、私は鬱病と呼ばれる状態にはなりませんでしたが(病院に行っていないので正確には不明ですが)

今思うのは、もっと早く辞めればよかった。厳密には心に深手を負う前に辞めればよかった。と思っています。
なぜなら、その時、自分の幸せの選択肢が減っていたからです。

幸せの選択肢が減ってしまう

幸せの定義は人それぞれだと思います。
100人に聞いたら100個幸せの価値観があります。

「お金持ちになって豪遊して過ごすこと。」
「今だけを考え毎日楽しいことをして過ごすこと。」
「結婚して家族に囲まれて過ごすこと。」
「山にこもり自給自足で過ごすこと。」

どれも正解で、どれも応援したくなる幸せです。
また、みな一人につき一つだけ幸せの定義を持っているなんてことはなく、
複数の幸せの定義があると思います。

しかし、自分に合わない事を長く続けてしまった場合、それが幸せの選択肢から外れてしまいます
私でいえば、新入社員の経験から、「会社で成果をあげて、重役になる。」という幸せはもう望めません。
会社員として働くということに幸せを見いだせないからです。

当然、「部下と飲みの場で夢を語らう」もできなくなるし、
離れたところでは「安定志向のある女性との結婚」という幸せも諦める必要が出てくるのかもしれません。

このように選択肢が減ったら戻すことは非常に大変です。
心が壊れる前に直ちに避難することが大切に思います。

日本は案外なんとかなる

でも将来を考えると怖い。と考える人が多くいると思います。
そう思うのは正しいと思います。が、日本は案外何とかなるようになってます。

私事ですが、正社員→SES正社員→フリーランスという、なんとも平凡な生き方をしていますし、
Google創業者みたいな6歳でプログラムを始めたとかいう天才を表す逸話もありません。
なので自分は優秀でも特別な人材でもありません。

そんな平凡な私は、勤勉な日本人からはかけ離れたような休み方をしています。
1社目辞めた後3か月休んでますし、SESの案件が途切れる半年~1年毎に1ヶ月近く休んでます。
直近はSESを辞めてフリーランスの案件が決まるまで、3か月休んでました。

そんなぬるい生活をしてても、給料は新入社員時代から手取りで2倍以上上がっていますし、
休みが多い分、かなり人生を謳歌している自負があります。

みんな、次の仕事が決まってから辞める人が多いと思いますが、私は次の仕事が決まってから辞めたことはありません。
みんな彼氏彼女と別れるときは、次の人が決まってなくても別れますよね?そんなものです。
次の仕事が決まってなくても仕事は見つかります。その程度には日本は裕福な国です。

しかも今回はコロナ禍にフリーランスに転職して案件見つかってますからね!
もういつ辞めても大丈夫くらいの安心感が自分の中にはできてます。

それでも不安な人は、最悪を考えればいいのかなと思います。
仕事が見つからなければバイトやればいいや、親に頼み込めばいいや、生活保護受ければいいや

あまりいいことではないのかもしれませんが、最悪を考えると、
意外と即死するようなことはないのかなと思います。なんだかんだで生きていけます。

そもそも、想定した最悪は基本起こりません。
今まで、最悪を想定して最悪になったことって経験上あまりないのではないでしょうか。

それでも、私なんて、、、、僕なんて、、、と思う人もいると思います。
私も正直そう思ってました。
1社目を辞めた時は、自分は社会不適合者で働くのは向いていないから貯金で山買って自給自足しようかなと本気で思っていました。
もっと大変だと思いますが、会社員やるくらいならそうしようと山の売買サイトを読み漁っている時期がありました。

ペンギンは空を飛べない

この記事のタイトルには「ブラック企業」と書きましたが、ブラック企業の価値観は人それぞれだと思います。

空を飛ぶ仕事ではペンギンは働けません。かといってペンギンは無能ではありません。
逆に、海に潜って魚を捕まえる仕事だったらエリートになれるでしょう。

仕事内容だけでなく環境も重要です。
サバンナにある会社にペンギンが入社したとしたら、どんなに福利厚生がよくてもブラック企業、劣悪な環境に思うでしょうし、
海の中に店がある会社にライオンが入社したら仕事どころではありません。

だから、この会社で働けなかったからといって自分を卑下する必要は全くありません。
大半は、環境、仕事内容の問題です。

私も、1社目の経験から今後IT系以外のところに就職しようと考えていましたが、結局SESとしてIT系を続けることになりました。
SESは派遣のような雇用形態なので、様々な会社を経験しました。
そこで私は特に不満なく、普通に活動できています。
仕事が終わらない、無能を感じた、絶望した経験は1社目だけです。
同じIT企業でもここまで違うのだから、よくないと感じたら、とっとと別の職場に身を移すことです。

安心だと分かった?よし辞めろ

そもそもですよ、こんな少子化で人手不足のなか、どうして賃金が上がらないのでしょうか。
それは、自分にとって幸せでもない職場環境で、ツイッターで「働きなくない」とか「ブラック」とか言いながら満員電車に乗る人たちのせいです。
つらいと思ったらすぐ仕事を辞める。を皆が徹底すれば、自然と待遇はよくなるんです。

皆がすぐ辞めたら社員が0人になって仕事が回らないですよね。
つまりブラック企業は淘汰されます。
淘汰されたくないブラック企業は待遇を改善したり、給料を上げざるを得ないわけです。

嫌々働いている人が、日本を悪くしているのです。
自分の問題だけじゃありません。巡り巡って日本全体の問題になってます。

自分の幸せを大切に

たしかに私は、1社目の経験があって今があります。
正直、1社目がなかったらここまで給料は上がっていなかったと思います。
でも、それは日本人の多くの人が進む「会社員として幸せな人生を送る」という選択肢が無くなったせいで、他の道を進むことになった結果です。

もし、自分と同じような道を選ぶとしても、「会社員として生きていけるけど、こっちの道も挑戦したい。」というスタンスで来ることを切に願っています。

人生が幸せに向かって進むゲームだとしたらゴールが多いほうが優位に進めやすいです。
ここまで読んでくれた皆さまには、幸せの選択肢を減らさないでほしい。
そのために仕事を辞める必要が出てきたとしても、怖気づかないでほしい。

清水寺から飛び降りることではないんだよ、階段を1段降りるくらいのことなんだよ。と知ってくれたら何よりです。

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